ナードアロマテラピー協会認定スクールの精油の定義は「ケモタイプ精油」です。
だから、アロマアドバイザー講座では「ケモタイプ精油」を使用します。
「ケモタイプ精油って何ですか?」
説明会にいらしてくださる方からよく聞かれる
ご質問の1つです。
化学種のことです。
ケモタイプはフランス語でchemo(ケモ)type(タイプ)のことで
分かりやすく、日本語に訳すと「化学の種類」という意味になります。
つまり、化学成分によって分類した種類という意味です。
「ケモタイプ精油」というのは、化学的に成分分析をして
含まれる成分の種類や量よって、分類した精油のことです。
例えば、植物は「学名」という世界共通の名前が
付いています。
同じ「学名」の植物(同じ植物)
であっても、育った環境が違うと、気候や
土壌の条件が変わるため、異なる成分を含む精油が
採れることがあります。
お野菜もお天気や土の栄養状態によって
味が変わりますよね?
ローズマリー3種で具体的に説明します
上の図はケモタイプ精油の3種類のローズマリーの成分表です。
向かって左から順に
- ローズマリー・カンファー
- ローズマリー・シネオール
- ローズマリー・ベルベノン
「赤枠」で囲った以下の3つの主要な成分の含有量を比較してみましょう。
①モノテルペン炭化水素類
②酸化物類
③ケトン類
3種類のローズマリーに、この3つの成分が
含まれる量を比較してみてください。
①モノテルペン炭化水素類を多く含む順に
- ローズマリー・ベルベノン(58.41%)
- ローズマリー・カンファー(46.61%)
- ローズマリー・シネオール(31.66%)
②酸化物類を多く含む順に
- ローズマリー・シネオール(43.39%)
- ローズマリー・カンファー(20.02%)
- ローズマリー・ベルベノン(5.91%)
③ケトン類を多く含む順に
- ローズマリー・カンファー(21.53%)
- ローズマリー・ベルベノン(13.52%)
- ローズマリー・シネオール(12.30%)
さらに、3つのローズマリーはそれぞれ、④の特徴のある
成分を他のものより多く含んでいます。
ローズマリー・カンファーは「カンファー」
ローズマリー・シネオールは「1.8シネオール」
ローズマリー・ベルベノンは「ベルベノン」
いかがでしょう?
こんなに含まれる成分が違うのに、全て同じ植物学名の
同じローズマリーなんですよ。
成分が違うと、香りも、効果も違ってきます。
これは成分を分析してみないと分かりません。
成分を分析してみて、同じ学名の植物だけど
違う成分を含む精油を分類わけした
精油のことを「ケモタイプ精油」といいます。
ご理解いただけましたか?
日本の精油は基本的には雑貨の扱いです。
メーカーによって品質にはかなりのばらつきがあります。
そして、ほとんどがケモタイプ精油ではありません。
「ケモタイプ精油」を使ったメディカルアロマスクール講座に
ご興味がある方はアロマ資格講座をご覧ください。
カリキュラムなどの説明はアロマアドバイザー
に掲載しております。
次回はケモタイプ精油の重要性についてお話したいと思います。
お楽しみに!