
横浜アロマスクール【風ら花】がお届けする精油辞典シリーズ。
今回は、女性の心と身体の深いところを癒し、自分自身を取り戻すきっかけを与えてくれるローズ・オットー精油をご紹介いたします。
心をナイフでグサッと刺されるようなショックな出来事。
別離の喪失感。
ハートブレイクという言葉があるように、本当に心が音を立てて折れてしまったんじゃないかと思う出来事って、人生の中でありますよね。
また、女性はホルモンの影響を一生を通じて受けていて、閉経というものを経験します。
今まであったものが無くなる。
これも捉え方ですが、女性としての自信が失いそうになって、悲しくなることもあるかもしれません。
そんなとき、ローズ・オットーの深く甘く、品のある香りが心の中でぎゅっと固まっていたものを少しずつ溶かしてくれます。
傷ついた心をやわらかく包み込み、女性としての輝きを呼び覚ましてくれる精油です。
さらに、お肌のハリまで引き上げてくれる、内側と外側の両方から整えてくれる、女性にとっては心強い精油です。
この記事では、ローズ・オットー精油の効能や使い方、抽出方法の違い、おすすめレシピまで詳しくご紹介します。
精油プロフィール
学名:Rosa damascena
科名:バラ科
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:ブルガリア、トルコ、モロッコなど
植物としての特徴
ローズ・オットーはバラ科の低木で、ダマスクローズ(Rosa damascena)の花から抽出される精油です。
古くから「花の女王」と称され、その美しさと香りは世界中で愛されてきました。
採油量が非常に少ないことが特徴で、1㎏の精油を得るためにおよそ3〜5トンもの花びらが必要とされています。
そのため、アロマテラピーの中でも最も高価な精油のひとつです。
メーカーによって差はありますが、風ら花が使用している精油は5mlで約3万5千円もするとても高価な精油です。
花の摘み取りは早朝の短時間に限られており、日が昇ると芳香成分が揮発してしまうため、手摘みで丁寧に収穫されます。
この希少性と手間が、ローズ・オットー精油の価値を高める理由です。
ローズ・オットーとローズ・アブソリュートの違い
ローズの精油には大きく分けて2種類があります。
水蒸気蒸留法で抽出されるローズをローズ・オットーといいます。
熱に弱い成分は失われたり、水溶性の成分は抽出されにくい点はありますが、溶剤が残る心配がないため、安全性の高い精油が抽出できるのが特徴です。
香りはやや軽やかで、すっきりとした印象です。
風ら花がナード認定講座で使用しているプラナロム精油のローズはこちらにあたります。
一方、溶剤抽出法で抽出されるローズはローズ・アブソリュートといいます。
熱を加えないため、より多くの香り成分が抽出でき、濃厚で華やかな香りが特徴です。
ただし、微量の溶剤が残留する可能性があるため、皮膚への使用には注意が必要です。
メディカルアロマテラピーでは皮膚への使用を前提としたレシピが多いため、水蒸気蒸留法のローズ・オットーの方が推奨されています。
歴史や文化背景
ローズはその歴史の古さにおいても、精油の中で別格の存在です。
古代エジプトやギリシャ・ローマ時代から、神聖な花として儀式や美容に用いられてきました。
クレオパトラがローズの香りを好み、宮殿をバラの花で満たしていたという逸話は有名です。
また、中世ヨーロッパでは薬用としても用いられ、心を落ち着かせる作用や美容目的でも活用されてきました。
アラブの医師イブン・シーナー(アヴィセンナ)が10世紀ごろに水蒸気蒸留法を発展させたとされており、ローズはその蒸留技術の発展にも深く関わっています。
ブルガリアのバラ渓谷では今もなお、5月の早朝に手摘みでダマスクローズを収穫する伝統が続いており、その精油は世界中で珍重されています。
香りの特徴(ローズオットー)
深く甘く華やかなフローラルの香りで、とても女性らしい香りです。
ローズアブソリュートに比べると、わずかに爽やかさも感じられ、華やかさの中に品と温かみがあります。
一瞬で心をほどくようなやさしさがあり、安心感と満足感をもたらします。
緊張や不安を感じているときや、自分を大切にしたいときにおすすめです。
芳香成分類と主な作用
モノテルペンアルコール類(ゲラニオール、ネロール、シトロネロールなど)
- 抗感染作用 (抗菌作用、抗ウィルス作用)
- 弾力を高める美肌作用
ローズ・オットー精油の禁忌・注意事項
比較的安全性の高い精油ですが、皮膚に使用する際は植物油などで希釈してお使いください。
敏感肌の方は事前にパッチテストを行ってください。
NARDアロマスクール認定校の講師からのコメント
ローズ・オットーはとても高価な精油なので、パルマローザやゼラニウム・エジプトなどの、共通成分を含む精油を代用として使うことが多いです。
でも正直、どれだけ成分が近くても「ローズじゃなくちゃ出せないもの」があります。
ローズならではの優しさと品格は、やっぱりローズにしかありません。
私自身の体験でいうと、閉経が近づいてきた時期に、それまであまり手が伸びなかったローズの精油を、無性に嗅ぎたくなったことがありました。
ジャスミンやネロリの方が好みだった私が、気づいたらローズの瓶の蓋を開けてクンクンしていて。
そしたら、止まりかけていた月経がなんと、復活しました。
身体は必要なものを教えてくれる、ということを体験した出来事でした。
日ごろから体の声に耳を傾けるってとても大切なことですね。
また、ゲラニオールやネロール成分による美肌作用や、香りによる傷ついた心への癒しもあります。
女性であれば、人生のどこかで必ず「ローズが必要な時期」があるのではないでしょうか。
実は成分的には抗感染作用や昆虫忌避作用もありますが、風邪予防や蚊よけにローズを使うのは贅沢すぎるので、そこは他の精油を活用することが多いです。
※これはまだ月経の可能性がある時期のお話です。
完全に閉経している場合は、精油によって月経が戻ることは難しいと考えられます。
ただし、ホルモンバランスや心の安定を整えるサポートとしては、閉経後でも十分に力を発揮してくれます。
ローズ・オットー精油の使い方
芳香浴・トリートメントオイル・化粧用オイルなど幅広く活用できます。 少量でも香りが広がるため、1〜2滴から始めるのがおすすめです。
風ら花おすすめレシピ
女性のためのフェイスオイル(1回分)
- ローズ・オットー 1滴
- ゼラニウム・エジプト 1滴
- ローズヒップ油 5ml
【作り方】
- ビーカーに精油を必要滴数入れてブレンドします。
- 1.にローズヒップ油を加えて混ぜます。
【使い方】
洗顔後、化粧水、美容液でお肌を調えた後にこのローズブレンドを適量を手のひらに取り、優しく、顔全体になじませてください。
心を癒すトリートメントオイル
- ローズ・オットー 1滴
- ネロリ 1滴
- クラリセージ 1滴
- ホホバ油 10ml
【作り方】
- ビーカーに精油を必要滴数入れてブレンドします。
- 1.にホホバ油を加えて混ぜます。
- 2.を遮光瓶に入れます。
【使い方】
入浴後、デコルテや腕など気になる部分にやさしくなじませてください。
1か月以内には使い切るようにしてください。
まとめ
ローズ・オットー精油は、女性の心と肌の両方に深く働きかける、特別な精油です。
その希少性と価格の高さゆえに日常使いは難しくても、「ここぞ」という場面で迎え入れると、他の精油では代えられない体験をもたらしてくれます。
自分自身を労わりたいとき、女性としての輝きを取り戻したいとき、心に疲れを感じているとき。
そんなときに、ローズ・オットーは力を発揮してくれます。
【ローズの代用、お肌のハリをだす美肌効果の精油】
メディカルアロマをもっと知りたい方へ
精油の心地よい香りを楽しむことで、自律神経やホルモン、免疫の働きにも影響を与え、心と身体のバランスを整える力を持っています。
さらに植物の成分を理解することで、薬を使う一歩手前のケアとして、日々の暮らしの中でとても頼もしい存在になります。
風ら花では、精油を香りとして楽しむ使い方と、成分と作用から理解する「メディカルアロマ」としての使い方の両方から、精油を丸ごと有効活用する方法をお伝えしています。
自己流だと、どうしても判断に迷って、濃度を控えめにしてしまいがち。
疑問をその場で確認しながら学ぶことで、精油の力を安心して引き出せるようになります。
精油が、より深く、あなたの暮らしに応えてくれるようになります。




