
横浜アロマスクール【風ら花】がお届けする精油辞典シリーズ。
今回はアロマテラピー精油のリラックスの代表ともいえる、誰もが知るラベンダーアングスティフォリア精油のご紹介をいたします。
不安でドキドキ、心臓の鼓動が早く強く打って、血圧が上がって、筋肉が固まって。
どうにも自分では止められない暴走状態。
身体は疲れているのに、いろんな不安や今日あった出来事への考えが止まらない。
今日、ある人に言われた言葉が心に刺さったまま抜けない。
なぜあんなことを言ったの?
私のことが嫌いなの?
腹が立つ……
なんて思考が頭のなかを暴走して、全然、眠くない。
頭が冴え冴えしちゃってる。
そんなとき、甘く洗練された香りで、神経をそっと鎮め、バランスを取り戻してくれるのがラベンダー・アングスティフォリアです。
この記事では、ラベンダー・アングスティフォリアの植物としての特徴から、精油の効能・使い方・レシピまで、その魅力を丸ごとお伝えします。
精油プロフィール
- 学名:Lavandula angustifolia
- 科名:シソ科
- 抽出部位:花穂
- 抽出方法:水蒸気蒸留法
- 主な産地:フランス、ブルガリアなど
植物としての特徴
ラベンダー・アングスティフォリアは、地中海沿岸を原産とするシソ科の植物です。
細長い葉と、紫色の美しい穂状の花を持つ植物です。
標高の高い場所に自生するものほど品質が高いとされており、特にフランスのプロヴァンス地方やブルガリア産のものが精油の産地として知られています。
ラベンダーの名前はラテン語の「lavare(洗う)」に由来するという説があり、古くから清潔や浄化と結びついてきた植物です。
この植物の花穂を水蒸気蒸留法で抽出したものがラベンダー・アングスティフォリア精油です。
歴史や文化背景
ラベンダーは古代ローマや古代エジプトの時代から、入浴や医療、儀式など幅広い場面で利用されてきた植物です。
ローマ人は入浴の際にラベンダーを使用していたとされ、「洗う」という意味のラテン語「lavare」が語源となったともいわれています。
中世ヨーロッパでは、疫病予防や傷の手当てなどにも用いられ、修道院の薬草園でも栽培されていました。
また、20世紀初頭には、フランスの化学者ルネ=モーリス・ガットフォセが火傷の手当てにラベンダー精油を使用したことをきっかけに、アロマテラピーの発展につながったとされています。
このようにラベンダーは、古くから人々の生活や健康と深く関わってきた植物であり、現在もアロマテラピーを代表する精油として広く親しまれています。
なお、これらの歴史の中で使われていたラベンダーが、現在のラベンダー・アングスティフォリアと同一種であったかは定かではありません。
香りの特徴
フローラルで甘さのある中に、ハーブのような清涼感が混じり合う、やさしくバランスの取れたとても落ち着く香りです。
過緊張してドキドキしているとき、不安な時、眠れない夜、感情が落ち着かないとき、心を整えたいさまざまな場面で活躍してくれます。
芳香成分類と主な作用(多い順)
エステル類(酢酸リナリルなど)
- 鎮痙作用
- 鎮静作用
- 抗炎症作用
モノテルペンアルコール類(リナロールなど)
- 抗感染作用(抗ウィルス作用、抗菌作用など)
- 免疫調整作用など
※採取されるラベンダーの標高やロットによって、上記2つの芳香成分類の含有量の割合は入れ替わることがあります。
標高が高いものほど、エステル類の含有量が多くなる傾向があります。
これは、高地では害虫や微生物の影響が比較的少なくなるため、防御としての成分の必要性が変化することも一因と考えられています。
上記の成分により、ラベンダー・アングスティフォリアは、皮膚に塗布することで神経系の緊張をほぐし、睡眠のサポートやストレスケア、また皮膚トラブルのケアなどに幅広く役立ちます。
ラベンダー・アングスティフォリア精油の禁忌・注意事項
比較的安全性が高く、刺激も少ない精油とされていますが、皮膚に使用する場合は植物油などで希釈して使用したほうが安全です。
敏感肌の方は事前にパッチテストを行うことをおすすめいたします。
また、市販のラベンダー精油には価格が安い「ラバンジン(Lavandin)」など近縁種のものも多く流通しています。
アングスティフォリア種であることを学名(Lavandula angustifolia)で確認してご使用ください。
NARDアロマスクール認定校の講師からのコメント
ラベンダー・アングスティフォリアは、心・身体・お肌と、さまざまな場面で活躍できる万能精油です。
もし1種類しか精油を持てないとしたら、私は迷わずこの精油を選びます。
一般的に知られているリラックスや不眠ケアへの働きはもちろん、モノテルペンアルコール類を含むことから、感染予防や手指の消毒にも役立ちます。
また、私の実際に助けられた経験談は枚挙にいとまがないのですが、その一つとして、
熱い鍋に触れてしまったり、熱湯がかかってしまったときにも、その鎮静力には何度か助けられました。
このように、さまざまな用途で役立つ精油です。
万能精油といわれるゆえんがここにあります。
皮膚刺激が少なく禁忌もほとんどないため、非常に使いやすい精油です。
ただ、これだけポピュラーな精油でありながら、ラベンダーの香りがあまり好きではないという方も意外にいらっしゃいます。
どんな人にも合う精油というものはありませんし、心地よく感じる香りは個人差があるだけでなく、そのときの体調や心の状態によっても変わります。
ラベンダー・アングスティフォリアをよい香りと感じるときは、日ごろの緊張を鎮める必要があるサインかもしれません。
風ら花のレッスンで使用している「プラナロム精油」には、ラベンダー・アングスティフォリアが2種類あります。
学名は同じですが、そのうちの1つはAOP認定を取得したものです。
AOPとは、EUが認める原産地呼称保護の認証で、特定の地域で伝統的な製法によって生産された本物であることを保証するものです。
はじめてAOP認定の精油の香りを感じたとき、その洗練された香りに魅せられ、それ以来、AOP以外は使えなくなってしまいました。
無料説明会では、ご希望の方にAOP認定のラベンダー・アングスティフォリアの香りを実際に体験していただけます。
ぜひこの洗練された香りを、直接感じてみてください。
ラベンダー・アングスティフォリア精油の使い方
ラベンダー・アングスティフォリア精油は、芳香浴・トリートメントオイル・スキンケアなど幅広く活用できます。
心と体をゆるめ、感染対策、スキンケアなど日常のセルフケアに役立つレシピをご紹介します。
風ら花おすすめレシピ
緊張・不安緩和・誘眠ブレンドオイル(1回分)
- ラベンダー・アングスティフォリア 2滴
- マジョラム 1滴
- ホホバ油 10ml
【作り方】
- ビーカーに精油を必要滴数入れてブレンドします。
- 1.にホホバオイルを入れて混ぜます。
【使い方】
首や肩、みぞおちなど、緊張を感じる部分に塗布してください。
手指の消毒スプレー
- ラベンダー・アングスティフォリア 2滴
- ティートゥリー 2滴
- ホーウッド 2滴
- 乳化剤 数滴
- 精製水 20ml
【作り方】
- 精油をビーカーに必要滴数入れてブレンドします。
- 1.に乳化剤を入れて混ぜます。
- 2.に精製水を入れて混ぜます。
- 3.を20mlのスプレー瓶に入れてよく振って使います。
【使い方】
手指にスプレーしてお使いください。
スキンケア用フェイシャルオイル(1回分)
- ラベンダー・アングスティフォリア 1滴
- ホホバ油 5ml
【作り方】
- ビーカーに精油を必要滴数入れます。
- 1.にホホバオイルを入れて混ぜます。
【使い方】
洗顔後、化粧水、美容液、乳液などを使用した後に肌になじませてください。
敏感肌の方は事前にパッチテストを行うことをおすすめします。
まとめ
ラベンダー・アングスティフォリア精油は、心の緊張をゆるめ、眠りを誘い、肌のケアにも活用できるなど、幅広く使える精油です。
一本持っておくと安心できる存在といえるでしょう。
比較的刺激の少ない精油ですので、アロマ初心者の方は、香りに抵抗がないようでしたら、まずはラベンダー・アングスティフォリアを使いこなすことから始めてみられると、植物精油の頼もしさをご実感いただけるかと思います。
【リラックス・安眠に役立つ精油】
- クラリセージ精油の効能と使い方|更年期ケアにも役立つ幸せの香り
- プチグレン精油の効能と使い方|心の緊張をゆるめ自律神経を整える精油
- ベルガモット精油の効能と使い方|自律神経と胃腸を整え、心身の滞りを解き放つ精油
- マジョラム精油の効能と使い方|自律神経を整え深いリラックスへ導く精油
メディカルアロマをもっと知りたい方へ
精油の心地よい香りを楽しむことで、自律神経やホルモン、免疫の働きにも影響を与え、心と身体のバランスを整える力を持っています。
さらに植物の成分を理解することで、薬を使う一歩手前のケアとして、日々の暮らしの中でとても頼もしい存在になります。
風ら花では、精油を香りとして楽しむ使い方と、成分と作用から理解する「メディカルアロマ」としての使い方の両方から、精油を丸ごと有効活用する方法をお伝えしています。
自己流だと、どうしても判断に迷って、濃度を控えめにしてしまいがち。
疑問をその場で確認しながら学ぶことで、精油の力を安心して引き出せるようになります。
精油が、より深く、あなたの暮らしに応えてくれるようになります。




