フランキンセンス(乳香)を深く知る|香り・成分・働き・歴史を解説


フランキンセンス(乳香)の樹脂が白い皿に盛られている写真|横浜市青葉区のアロマスクール風ら花

フランキンセンス(乳香)とは

フランキンセンスは「オリバナム」とも呼ばれ、樹皮に傷をつけると乳白色の樹液(乳のような)がしみでることから「乳香(ニュウコウ)」とも呼ばれます。

また、古代から神殿で焚かれ、新約聖書にも登場する神聖な芳香植物として有名です。

精油を深く理解するためには

  • どんな香りなのか
  • 香りによる作用はどうなのか
  • 成分は何か。
  • 成分による効能は何か
  • 精油の元となる植物はどんな特徴があるのか

それらを理解して、初めて、1つ1つの精油の良さを最大限に生かせるようになりますので、今回は「フランキンセンス」について深堀してまいりましょう。

フランキンセンスの香りの特徴

中性的で神聖さを感じる香り

NARDケモタイプ精油辞典では
「わずかにレモン様でフルーティなハーバル調」
と記され、ほとんどの文献では “神秘的” と表現されます。

私の感覚では静かな教会を満たす澄んだ空気のような香り。
時間の流れが変わり、思考が高い次元へ引き上がるような感覚があります。

ローズのような女性性とも、オレンジのような気軽さとも違い、静かで整った「品格のある香り」 といった印象です。

瞑想・集中に向く香り

フランキンセンスは「意識の散らばり」を落ち着かせる力があり、瞑想・祈り・呼吸を深めたいときに最適。

  • 雑念が多い
  • 気持ちが落ち着かない
  • 頭の中がざわざわする

そんな時にひと呼吸、フランキンセンスの香りに意識を向けるだけで散らばった意識が集中します。

フランキンセンス精油の成分と働き

モノテルペン炭化水素類(芳香成分の分類)が約80%

モノテルペン炭化水素類の作用は

  • リンパや血液の流れをなめらかにする
  • 老廃物の排出をサポート
  • 森林浴のような清々しいリフレッシュ感をもたらす

また、芳香分子「αピネン」による「強壮作用」は疲労回復にも役立ちます。

美肌にも役立つ

風ら花のフェイシャルトリートメントにもフランキンセンスをよく使用 しています。

  • 乾燥肌
  • 老化予防(ハリ・ツヤのサポート)
  • 血行促進(透明感アップ)

このあたりにとても相性がよい精油です。
もちろん、ボディのデトックス系の施術にも適しています。

フランキンセンスという植物

小さくても生命力のある樹木

  • 樹高:3〜7m
  • 花:白〜薄い紅色の小さな花
  • 産地:ソマリア(主要)、スペインなど

見た目は小ぶりですが、乾いた土地にしっかり根を張る植物。

その姿から、フランキンセンス精油にも粘り強さと静かなパワーを感じる方が多いのも納得です。

精油を理解すると世界が広がる

1999年からアロマテラピーのお仕事に携わっていても飽きない理由は、この精油の奥の深さにあります。

香りだけではなく、

  • 香りが生まれる植物
  • 成分とその働き
  • 精油に宿る“生きたエネルギー”

これらを知ると、精油はただの「香り」ではなく、生き物としての個性を持つ存在に変わります。

「覚えるのが大変そう」と言われることもありますが、精油を“生きた存在”として感じていくと、自然と特徴が記憶に染みこんでいくようになります。

精油を深く学びたい方へ

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