レモンバーム精油の効能と使い方|心をやさしく整え、不安を和らげる精油


レモンバーム(メリッサ)の葉|シソ科のハーブ

横浜アロマスクール【風ら花】がお届けする精油辞典シリーズ。

不安や心のざわめきをしずめたいとき、落ち込んだ気持ちをやさしく持ち上げたいときに役立つレモンバーム精油をご紹介いたします。

なんとなく気持ちが沈んでいる。

不安や心配ごとが頭から離れない。

緊張が続いて、心も身体も休まらない。

そんな時は、レモンバーム精油がおすすめです。

レモンを思わせる爽やかな香りの中に、ハーブならではのやさしい温かみを感じられるレモンバームは、緊張した心をゆるめ、穏やかで前向きな気持ちへと導いてくれる精油です。

古くから「心を元気づけるハーブ」として親しまれ、ストレスを感じやすい現代人にとって、救世主となる一本です。

精油プロフィール

  • 学名:Melissa officinalis
  • 科名:シソ科
  • 抽出部位:全草(根以外)
  • 抽出方法:水蒸気蒸留法
  • 主な産地:フランス、スロベニア、南アフリカ共和国、ハンガリなど

植物としての特徴

レモンバームはシソ科の多年草で、地中海沿岸から西アジアを原産とする植物です。

葉を軽くこすると、フレッシュなレモンを思わせる爽やかな香りが広がることから、「レモンバーム」と呼ばれています。

学名にもある「メリッサ(Melissa)」という名前でも親しまれており、「メリッサ」はギリシャ語で「ミツバチ」を意味します。花に多くのミツバチが集まることから、この名前が付けられたといわれています。

日本でも庭やプランターで育てられ、ハーブティーとしても広く親しまれています。

この植物の全草(根以外)から水蒸気蒸留法で抽出されるのがレモンバーム精油です。

しかし、抽油率がとても低く、たくさんの植物を集めないと精油が採れないため、精油の中でも特に高価格な精油です。

歴史や文化背景

レモンバームは古くから心を元気づけるハーブとして親しまれてきた植物です。

古代ギリシャ時代から薬草として利用され、中世ヨーロッパでは修道院で栽培され、「長寿のハーブ」や「ハーブの中のハーブ」と呼ばれるほど大切にされていました。

16世紀の医師・錬金術師であるパラケルススは、レモンバームを「生命をよみがえらせる植物」と称えたとも伝えられています。

また、レモンバームは修道士たちが作った「カルメル修道士の水(オー・ド・メリッス)」にも用いられ、心身の健康維持のために広く利用されてきました。

さらに、「メリッサ(ミツバチ)」という名前が付けられているように、古くからミツバチを引き寄せる植物として養蜂家にも親しまれてきました。

ハーブティーとしても精油としても、現在でも世界中で大変人気があり生活に取り入れられています。

香りの特徴

レモンを思わせる爽やかさの中に、ハーブらしいやわらかな温かみと、ほんのり甘さを感じる香りです。

爽やかさとやさしさが絶妙なバランスで調和しており、この香りによって、落ち込んだ気持ちを和らげたり、心を穏やかにしたり、リラックスした状態へと導いてくれます。

芳香成分類と主な作用(多い順)

テルペン系アルデヒド類(ゲラニアール、ネラール、シトロネラールなど)

  • 抗炎症作用
  • 鎮痛作用など

セスキテルペン炭化水素類(β-カリオフィレンなど)

  • 強壮作用
  • 鎮静作用など

モノテルペンアルコール類(ゲラニオールなど)

  • 抗菌作用
  • 抗ウイルス作用
  • 免疫調整など

これらの成分により、抗炎症作用、鎮痛作用、抗アレルギー作用、抗ウイルス作用、消化器系のサポートなどに役立ちます。

レモンバーム精油の禁忌・注意事項

皮膚刺激が比較的強い精油ですので、皮膚に使用する場合は必ず植物油などで低濃度に希釈してご使用ください。

妊婦の方への使用は避けてください。

市場には安価な類似品(レモングラスやレモンユーカリとのブレンド)が出回っていることがありますので、信頼できるメーカーの純粋な精油をお選びいただくことをおすすめします。

NARDアロマスクール認定校の講師からのコメント

レモンバームは、主な芳香成分が共通する「リトセア」や「レモングラス」といった、もう少し手に取りやすい価格の精油で代用できる場合もあります。

例えば、肩こりや腰痛、関節痛、寝違えなどに対して、成分の働きを期待して精油を選ぶ際には、私はこれらの精油を使うことができます。

ですが、天然の植物から採れる精油には、100%、まったく同じ成分構成・含有量のものは存在しません。

それぞれの植物には、その植物だけが持つ特徴があります。

その植物が育った気候や土壌などの自然環境によって、その個性やエネルギーの印象は少しずつ異なってきます。

人にも一人ひとり違った雰囲気や、その人を取り巻くオーラのようなものがあるように、私は精油にも、それぞれ固有の個性や雰囲気、エネルギーがあると感じています。

メディカルアロマの講師として長年精油と向き合う中で、精油には成分だけでは説明できない魅力があり、精油が私たちに送ってくれる目には見えないメッセージがあるように感じるようになりました。

メディカルアロマでは、成分分析によって分かる働きを活かすことができます。

それに加えて、香りの心地よさや、その植物ならではの個性やエネルギーを感じながら活用できることも、アロマテラピーの大きな魅力だと思っています。

特にレモンバームは、共通する精油と比べても、成分だけでは語れない「香り」と「エネルギー」の魅力を持つ精油だと感じています。

爽やかすぎず、甘すぎず、絶妙なバランスで調和した香りは、まさに自然が生み出した天然の香水です。

この香りからは、やさしさや包容力が感じられます。

そのため、私はレモンバームは成分的な目的で使うというよりも、この香りを楽しむために芳香浴で活用することが多い精油です。

頑張りすぎてしまう方。

周囲に気を遣いすぎて、人間関係に疲れてしまったとき。

頭では「大丈夫」と思っていても、心が少し疲れているとき。

そんな時にレモンバームの香りを嗅ぐと、「ホッとする」「自然と力が抜ける」と感じる方も多い精油です。

このようにレモンバームをメンタルケアで使うことが多い精油ですが、成分的には抗炎症作用や抗アレルギー作用、虫が嫌う香りを持つなど、さまざまな働きがあります。

レモンバームは採油量が非常に少ないため高価な精油ですが、成分だけでは代えられない、この精油ならではの魅力があります。

ぜひ機会がありましたら、一度この香りに触れて、その魅力を感じてみてください。

また、レモンバームはハーブとしても親しまれている植物です。

ハーブティーと精油では抽出される成分や特徴は異なりますが、香りを楽しみながら心をゆるめたい時には、ハーブティーとして取り入れてみるのもおすすめです。

この記事を書いた人

風ら花主宰 メディカルアロマ講師 石坂桂子

レモンバーム精油の使い方

レモンバーム精油は、芳香浴やスプレー、トリートメントオイルなど幅広く活用できます。

皮膚刺激があるため、芳香浴での使用がもっとも手軽でおすすめです。

不安や緊張を感じる時や、心を穏やかにしたい時、眠れない夜のリラックスタイムにも活躍してくれます。

風ら花おすすめレシピ

心を穏やかにするおやすみスプレー

  • レモンバーム 2滴
  • マジョラム 1滴
  • ベルガモット 3滴
  • 乳化剤 数滴
  • 精製水 20ml

【作り方】

  1. 精油をビーカーに必要滴数入れてブレンドします。
  2. 1に乳化剤を入れて混ぜます。
  3. 2に精製水を入れて混ぜます。
  4. 20mlのスプレー瓶に入れてよく振って使います。

【使い方】

寝室の空間や枕周辺にスプレーしてお使いください。
緊張や考えごとで眠りにつきにくい夜におすすめです。

※ベルガモットには光毒性があります。皮膚についた場合は、その後4~5時間は直射日光を避けてください。そのため、夜間の使用がおすすめです。
※1か月程度で使い切るようにしてください。

気持ちを穏やかにするトリートメントオイル(1回分)

  • レモンバーム 1滴
  • ラヴィンツァラ 1滴
  • ホホバ油 5ml

【作り方】

  1. ビーカーに精油を必要滴数入れてブレンドします。
  2. 1にホホバ油を入れて混ぜます。

【使い方】

手首・デコルテなどに塗布して、香りも楽しみながらご使用ください。
緊張が続いている時や、人との関わりで気疲れした時におすすめです。

まとめ

レモンバーム精油は、不安や緊張で揺れやすい心をやさしく整えてくれる精油です。

レモンを思わせる爽やかさと、ハーブならではの温かみを併せ持つ香りは、深い安心感を与えてくれます。

古くから「心を喜ばせるハーブ」として親しまれてきた歴史があり、現代でもストレスケアやリラックスのために活用されています。

精油としては非常に高価で貴重ですが、その分、他にはない繊細でやさしい魅力を持っています。

人間関係などで心が少し疲れている時や、肩に力が入りすぎてしまっている時、自分自身をいたわり、心をゆるめたい時に、ぜひレモンバームを取り入れてみてください。


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メディカルアロマをもっと知りたい方へ

精油の心地よい香りを楽しむことで、自律神経やホルモン、免疫の働きにも影響を与え、心と身体のバランスを整える力を持っています。

さらに植物の成分を理解することで、薬を使う一歩手前のケアとして、日々の暮らしの中でとても頼もしい存在になります。

風ら花では、精油を香りとして楽しむ使い方と、成分と作用から理解する「メディカルアロマ」としての使い方の両方から、精油を丸ごと有効活用する方法をお伝えしています。

自己流だと、どうしても判断に迷って、濃度を控えめにしてしまいがち。

疑問をその場で確認しながら学ぶことで、精油の力を安心して引き出せるようになります。

精油が、より深く、あなたの暮らしに応えてくれるようになります。

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